パイプカットの徹底解説

確実で、女性の体に優しい避妊法

パイプカットは100%の避妊が可能で確実性が高く、女性の体に一切の負担をかけないこと、男性の性生活にも一切の影響がないことが大きなメリットとなっています。予期しない妊娠はパートナーである大切な女性の体と心に大きな負担をかけてしまいます。膣外射精は避妊の確実性がかなり低く、コンドームも破れるなどして避妊に失敗する確率は意外と高いものです。また女性が飲むピルは避妊の確実性はありますが、飲み忘れがあると効果を期待できず、服用によって血栓など健康への影響を及ぼす可能性もあります。
また、パイプカット手術は低侵襲で男性の体への負担も少ない避妊方法です。手術を受けた方がまだ少なく、身近な経験者から話を聞けるチャンスが少ないため、ここでパイプカット手術に関する具体的な情報をご紹介します。メリットだけでなくデメリットもありますが、そうしたこともしっかりお伝えしています。

パイプカット手術とは?

精子の通り道である精管を縛って切断し、精液に精子が入らないようにしてしまう手術です。手術後の精液の見た目などは手術前と変わりありませんが、顕微鏡で観察すると精子は一切含まれなくなります。精子以外の精液と男性ホルモンの分泌に手術は影響を及ぼさないため、精力や射精の感覚などに違いが生じることもありません。
精子は精嚢の内部に貯蔵されているため、術後一定期間は射精の際にたまっていた精子が出てきます。そのため、約1ヶ月後に行われる精子検査で精液から精子がなくなっていることが確認されるまでは従来の方法で避妊を行う必要があります。

入院の必要がない日帰り手術

陰嚢の皮膚は感覚が鈍いため、局所麻酔だけ手術中の痛みはほぼありません。手術後に出血や腫れ、痛みが起こることもほとんどなく、日帰りで受けられる手術です。
手術後、すぐにご自分で歩いてご帰宅可能です。
当院では平日お忙しくて時間が取れない方のために土日祝日の手術も行っています。カウンセリングなども可能ですから、お気軽にご相談ください。

妊娠を望まない方

妊娠を望まないご夫婦や予期しない妊娠によるパートナーの心身への影響を憂慮されている場合、パイプカット手術は優れた避妊方法だと言えます。精液から精子だけをなくすため避妊の確実性が高く、女性の体に一切の負担がないこと、男性の性生活にも影響が起きないことも大きなメリットです。

自然妊娠が望めないのでしっかりと話し合うことが必要です

パイプカット手術を受けると、それ以降は自然妊娠が困難になります。事情が変わって妊娠をご希望になる可能性の有無を十分考慮して選択する必要があります。パイプカットで切断した管をつなぎ直す手術は可能ですが、顕微鏡下で行っても自然な妊娠が可能になることは難しいとされています。パイプカット手術をしても精巣には精子があるため、それを取り出して体外受精が成功したら妊娠できる可能性はありますので、あくまでも自然妊娠がないことをご理解ください。
自然妊娠が望めなくなるため、パイプカット手術を受ける前にはパートナーとしっかり話し合うことが重要です。

カウンセリングでしっかりとご説明します

経験者の話をなかなか聞けないパイプカット手術について、当院ではいくつものケースをご紹介して具体的な手術に関する情報をわかりやすくご説明しています。さまざまなケースを知ることは、よりよい決断につなげることができます。あくまでもパイプカット手術を検討されている方に向けたカウンセリングですので、最終的にパイプカット手術以外の避妊方法を選ぶことはもちろん可能なので、無理におすすめすることはありません。
カウンセリングでは、パイプカット手術について詳しくお伝えしており、どんなご質問にも丁寧にお答えしています。
奥様やパートナーとしっかり話し合うための知識をカウンセリングで得るために行うものなので、ご不安や疑問にも丁寧にお答えしています。選択肢のひとつとしてパイプカット手術をご検討される際にはお気軽にいらしてください。

手術の内容

当院ではパイプカット手術を日帰りで行っており、日曜日・祝日の手術も可能です。局所麻酔から、20~30分で終了し、術後はそのままご帰宅することが可能です。

パイプカットのデメリット

合併症について

日帰りで受けられるほど侵襲が少ない手術ですが、小さいとはいえ切開を行うため出血や炎症などを術後に起こす可能性があります。パイプカット手術の合併症は、出血が全体の5%未満、精子の漏出による炎症反応が1%未満と報告されていて、合併症はまれにしか起こっていません。ただし、ゼロではないので、過信や自己判断は危険です。出血、腫れ、痛みなどがある場合にはできるだけ早く受診してください。当院における術後合併症を起こされた方は一人もおりません。

永久的に避妊効果が持続します

事情が変わり、妊娠をご希望になっても自然妊娠は難しく、精巣から精子を取り出して体外受精が必要になり、その場合も成功率は低いとされています。切除した精管をもとに戻す精路再建手術も不可能ではありませんが、顕微鏡下で熟練した医師が行っても再吻合は難しいとされています。さらに精巣の精子酸性機能が退化しやすいため、再吻合がうまくいっても自然妊娠は困難です。こうした点を十分ご理解いただいた上で再吻合の精路再建手術をご希望になる場合には、可能な高度医療機関をご紹介しています。

性感染症の予防はできません

パイプカット手術は避妊を目的に行うものであり、精液から精子をなくす手術です。性感染症を予防することはできませんから、その予防のためにはコンドームの使用が不可欠です。性感染症は薬物療法で比較的楽に治せるものもありますが、HIVのように生涯発症予防の治療が必要になるものもあります。
パイプカット手術は女性の心身への負担が一切なく、確実な避妊方法です。パートナーの女性に対する優しさとして選択されることが多いのですが、それによって性感染症の感染源になってしまっては本末転倒です。性感染症には男女で症状の現れ方が違うものがあり、女性に感染すると症状がないまま進行して将来の不妊や赤ちゃんへの感染を起こすリスクもあります。特定のパートナーではない相手との性交渉では避妊の必要がなくても必ずコンドームをつけましょう。

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